自分を差異化すること

アクセスコストを下げた後にくるものは何かで自分を差異化するもの5つ挙げたが,5.発見した問題を切り分け,解くために人を巻き込む力について考えてみたい。

人を動かすことについては共同体工学とそれに対するトラックバックのような面白いエントリーもある。

さて,リアルの世界で人を巻き込む力をつけるには,人を動かす経験を積むことが必要だろう。だが,センスのいい人は経験を積まずとも,この力を持っているように感じる。また,経験が必要な力を,若いうちに持つことができれば,それは自分を差異化する大きな要因になる。

人を巻き込む力をつける経験には二つある。自分が組織を動かしてみることと,人に巻き込まれてみることだ。

一つ目の自分が組織を動かしてみる経験をするためには
(1)既存の組織で動かす立場になること
(2)新しい組織を作り,人を動かすこと
の二つが考えられる。
(1)よりも容易な(2)について考えてみる。新しい組織では,創設者は組織を動かす立場に就くことが多い。そのため,自分が組織を動かす経験を積むためには,何らかの新しい組織を立ち上げることが有効だろう。組織と言っても,何かの目的のために人が集まった集団と考えれば,新しく作ることは難しくない。身近なところでは,同窓会をするために集まる,研究室で何か新しいことを始めてみる,などが考えられる。身近な機会で実践できる(2)新しい組織を作り,人を動かすこと,を実践してみたい。

二つ目の,人に巻き込まれる経験もまた,人を巻き込む力をつけることに役に立つ。自分が巻き込まれる立場に立つことで,一つ目とは逆の立場からの気づきを得ることができる。

人を巻き込むためにも,巻き込まれるためにも,キーワードは「まず動いてみること」だろう。