2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

人をシステムとして見ることの難しさ-好きなものは後に残す派?

前提 満腹度に比例して,好きなものを食べたときの満足度が減退する好きなものを後で残しておく場合と好きなものを始めに食べる場合の,満足度の総和を比べる.1番目に食べると満足度に,倍率1倍,2番目に食べると倍率0.5倍がかけられる. 好きなものAは満足…

原 研哉 [2003] デザインのデザイン

[概要] 「デザイン」とは一体何なのか.本書では,豊富な写真と例により多くのデザインが紹介されている.しかし,前書きで筆者が本書を読んでデザインというものが少しわからなくなったとしても,それは以前よりもデザインに対する認識が後退したわけではな…

安田雪 [1997] ネットワーク分析

[概要] ネットワーク分析とは,数学的手法を用いて,複雑怪奇な個人や集団間の関係を整理し,法則性を見出そうとするアプローチである.「歴史は繰り返される」という言葉に代表されるように,個人や環境の影響は無数に考えられるが決定的な影響を及ぼすもの…

ライフネット生命出口社長の授業と講演会

6月16日(火)昨日はとても有意義な一日だった.13時に副指導教官の先生に相変わらず自分の無能ぶりをさらけ出し,叱咤激励を受けた後,インターンプログラムの先輩であるG氏の紹介により,ライフネット生命の出口社長の授業と講演会を拝聴してきた.まず,…

理系のアドバンテージ

理系のアドバンテージは,客観的ではないものの存在を,客観的に認識できる力.文化の摩擦が生じたときにこそ,その両方を包含する思考ができる.だから,向こうの土俵だけで勝負してはいけない.

佐々木正人(編)[2007] 包まれるヒト

ヒトとは,環境に包まれている.特に,「光学的情報による身体と環境のカップリング」というコラムが興味深い.オプティカル・プッシュという現象を取り上げているのだが,これは力が働いていない状況でも,近く情報の変化からあたかも力が働いているかのよ…

Carliss Y. Baldwin, Kim B. Klark, 安藤晴彦(訳) [2004] デザイン・ルール-モジュール化パワー

【概要】 インターフェースとはモジュールの内部を隠すものである.ある物体の形態は,それに作用している,または作用していた『推進力(フォース)の図解』であるという言葉が示すとおり,インターフェースの形態は各モジュール間の相互作用の結果であり,イ…

人類の叡智とタイムリミット

アインシュタインが相対性理論を発見したとき,あと数年遅かったら自分もそれにたどりついていただろうとその分野の権威は述べたそうだ.いかなる天才とはいえ,その人がいなければこの世に存在しえないものなどないのだ.ただ,人類にはタイムリミットがあ…