2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【紹介】マーケティングの最小単位は「人」ではなく「機会」だ―市場における原子

マーケティングについては,本を1,2冊かじった程度の知識しかない自分だが,目の前の霧が晴れるような視点を提供してくれるエントリーを読んだので紹介させていただきたい。市場における原子(ぜひ全文を読んでください)主張されていることを一言で言うと…

自分のプログラミングの理解にWAPインターンが与えた影響

WAP(works applications)という会社で2年前の春にインターンをしてきた。内容は,プログラミングの知識が全くない状態で課題が与えられ,Delphiという言語を用いて1ヶ月間で問題解決をするというものだった。1ヶ月間プログラムを勉強せざるを得ない状況で…

Workshopの気づき−議論が錯綜するのはどの言語でも同じ

ワークショップで議論をする際に,問題の原因をまず列挙しようと話し合っているはずなのに,いつの間にかその解決策について話し合っていることがよくある。今は問題を列挙する,次に,軸を見つけて整理する,整理したら漏れがないか確認し,解決策について…

問題原因整理のフレームワーク

1.思いついたものを羅列する 2.軸を設定し,羅列したもの整理する 3.設定した軸という制約の中で漏れがないかをもう一度確かめる。これは, の本を書いている津田 久資さんの一日セミナーで聞いたものだ。問題原因の整理法としては有効な範囲が広いように…

見える化−新しい指標を導入する際には,何かをやめること

何か新しい指標を工場内に導入するときは今までやっていたことのうち,どれかをやめること。そうしないと,いくらシンプルに改善と直結した指標だけを用いていても,工場内が見える化したグラフや数字だけが蔓延し,どれがキーファクターなのかがわからなく…

底辺からのエンパワーメントできず−4か月働いてみて

「自分の本当の力を知るためには,所属する会社や地位といった権力のない位置で,人をエンパワーメントしてみればよい。」WAPという会社でインターンをしたときに,COOの阿部さんがおっしゃっていた言葉だ。今自分はインターン生という立場で,地位や権威が…

知的生産のネックになる遅さ―「ものづくり」に携わるということ

モノを扱うと,次の2点で思考に対する行動の遅さが発生する。 ・変化を起こしてからフィードバックを行うまでにかなり時間がかかる ・現場のおっちゃんは結構気難しいもし,自分が工場で働くということをしなかったら,この2つを体感できなかっただろう。も…

オーストリア人の上司と議論する際に気をつけていること−準備と1回1テーマ

忙しい上司と議論する際に気をつけることは,一度に一テーマについてだけ話すということ。話の焦点をぶらさずに,短時間で求める解答を得やすい。その際には,相談なのか,許可を求めるのか, 報告なのか,自分のしたいことを一番初めに相手に伝えること。相…

理不尽だと感じること−相手にとっては理由があり,自分にも原因がある

工場内で,「そんなことやってられるか」,「君の勝手にすれば」,あるいはもっと間接的に「僕にとってはどっちでもいいことだよ」と,こちらが一生懸命説明していることに対して,一言で一蹴されることがよくある。自分にとっては理不尽だと思えるが,実は…

会社組織の縦割り化の弊害

ヴルカヌスプログラムで今お世話になっている会社は工場を複数個所に持っていて,自分はそのうちの1つで働いている。ここでは,工場が工作機械の種類別にホール1とホール2にわかれている。 最近,ホール1とホール2ではオペレーターの文化が違うと感じるよう…

工場内の業務分析はホワイトカラーの業務分析よりも容易

工場内の業務は ・定型作業が大半を占める ・定型作業のバリエーションが少ない ・価値付加工程を細かく再分化することができる ・物を扱うので,可視化が容易である といった特徴がある。つまり,現場の実態を知りさえすれば,工場内の業務分析はホワイトカ…

経済−なぜ成長し続ける必要があるのか

経済学はインセンティブの学問だと言われるらしい。インセンティブを媒介する物がカネだ。そこで,ふとした疑問が浮かんだ。なぜ成長すること(好景気)がよくて,停滞すること(不景気)が悪いのだろうか。お金を多数から集める株式会社というシステムがそ…

「働く」なかで10000時間続けるには

あなたも「天才」になれる? 10000 時間積み上げの法則 というエントリーより。 成功する人は何かを成し遂げるために(ある技術を習得するために)おおよそ10000時間の汗を積み重ねたらしい。日本人の平均年間労働時間を約2000時間とすると,5年間で10000時…

日常の速度−ネットと日本と,オーストリアの会社と

シリコンバレーでは,体感7倍速で,物事が進んでいるらしい。つまり,7倍速で環境が変化していっているということか。自分の環境を振り返ると,ネットを少しずつうまく使うようになって,日本に比べてネットのあちら側は2倍速,リアルの世界はヨーロッパの私…

ヨーロッパの田舎町に住むこと

今日は日記風に書いてみる。「この街では正しいことが正しく行なわれている」(この街とはパリのこと)と梅田望夫さんは今北純一×梅田望夫「欧州の真の力強さとは何か」の中で述べておられるが,時間の進み方という点では,日本と比べてヨーロッパはゆっくり…

オリジナルを生み出すということ―OUTPUTの0.1%がオリジナルなら,1000日間,日記を書き続ければよい。

ネットという無限の情報空間から,限られた媒体を通して刺激を得る。そして,自分のひらめきを創発し,モチベーションを維持する。今自分はそんな生活を送ろうと心掛けている。思いついたらどんどん頭の外に出していき,また創発する余地を作るのだ。本当に…

無知の知−「何のために?」で「ここまで知ればいい」を定義する

ゼネラリストにとって,組織のすべての人よりも,あらゆる情報について,その細部までを知ることが困難になった現在,ある分野についてどこまで知ればよいかを定める力は重要だ。例えば,話の内容を理解できる,現段階で実現可能なことと不可能なことが判断…

毎日書きつづけることは簡単−何も気づかない日など無い

OUTPUTを続ける具体的効果−アンテナの感度が高まるで述べたように,OUTPUTを続ける効果は大きい。毎日続ければ,書きためた文章と高められたアンテナは自分の財産になる。書きつづけることの障壁は,書くネタの有無ではなく,OUTPUT(書くこと)に費やす時間…

OUTPUTを続ける具体的効果−アンテナの感度が高まる

blogなどでOUTPUTを続けることで,INPUTに劇的な改善がみられるらしい。この中で自分が実感した2つの効果について述べたい。一つはINPUTのアンテナの感度が高まること。もう一つは,自分の頭でストックしきれない情報をネットのあちら側に預けることで,思い…

ブログにおける文章の検討

気付くとカウンタが2000を超えていた。今までは,将来の自分へのメッセージ(今の自分がいかに未熟か,どんなことを考えているのか)とOUTPUT志向の日常を過ごすための刺激として書いていた。今後は,見知らぬ人に読んでいただいているということを意識したO…

はてなとグーグルの違い−情報と知識の違いから

グーグルが情報を秩序付けた後には,知識を何らかの方法で秩序づけるのではないか。これについて考えてみたい。 まず,グーグルとはてな,それぞれのミッションとアプローチを自分の理解に基づいて記述してみる。グーグルのミッションは「世界中の情報を組織…

梅田望夫さんがネットで行ったこと‐「日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で」の書評をめぐる事実分析

梅田さんのTwitterでブクマコメについてコメントに関してwebのあちら側で議論が活発にされている。印象的だったのは,梅田さんの言葉の「意図」に関しての話題が多いことだ。まるで,哲学者の言葉を解釈するかのように。(それは言い過ぎか)書かれた文章で…

精緻な自家製MBAプログラムのすすめ−仕様書

企画書 課題と書き進めてきて,自分が制約条件の中でしか考えてないのではないかと思い,プラットフォームのあるべき姿を仕様から書いてみることにした。 そして,ここまで書いた時にアイデアがふと浮かんだ。 アイデアというものは,過去の自分の経験の組み…

梅田望夫さんがネットで行ったこと‐「日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で」の書評をめぐる事実分析

梅田さんのTwitterでブクマコメについてコメントに関してwebのあちら側で議論が活発にされている。印象的だったのは,梅田さんの言葉の「意図」に関しての話題が多いことだ。まるで,哲学者の言葉を解釈するかのように。(それは言い過ぎか)書かれた文章で…

精緻な自家製MBAプログラムのすすめ−課題の検討

いかに巻き込むか 巻き込む対象は大きく3つに分けられるだろう。 1.モチベーションが高く,ぜひ参画したいと言う人たち 2.少しは興味があるが,そこまでやる気はないというカテゴリー(read only) 3.まったく興味がない 基本方針は2つ 「1」の人たち…

The 39th St. Gallen Symposium

おもしろい取り組みを発見した。The 39th St. Gallen Symposium論文やプレゼンテーションを応募し,選ばれた200名の学生が2日間セッションを行う。応募テーマは"Revival of Political and Economic Boundaries"。その後,世界中の政界,企業,大学などから,…

精緻な自家製MBAプログラムのすすめ―企画書

まず,不完全な企画書として考えるべきことを5W1Hで整理してみる。 WHY(共有する目的) MBAやその周辺知識についての知識を得たいというモチベーションがあるだれもが,自学自習できる精緻なMBAカリキュラムをweb上で編纂する WHAT(何を共有するのか) 大…

ネットをバンテージポイントにする試み−精緻なMBAカリキュラムをネットで編纂するということ

ネットのバンテージポイントとリアルの世界のバンテージポイントでネットのバンテージポイントについてのべたが,それに1点補足したい。情報が集まる場所としてのネットのバンテージポイントは参入障壁が低いが,情報を組み合わせ新しい価値を発信する場所と…

ネットのバンテージポイントとリアルの世界のバンテージポイント

バンテージポイントは見晴らしのきく地点,よい観戦場所という意味。次に世界で何が起こるかがよく見える,そういった場所で20代を過ごすことで, 試行錯誤の中,自分のキャリアが見えてきたと梅田望夫さんは語っている。 <若者はバンテージポイント(有利…

あと2年だな

2008年11月1日,23歳まであと14日,シャワーを浴びているときにふと思った。あと2年だな,なにかアクションを起こすまでには。それが何かは今はわからない。そんな漠然としたものだった。オーストリアという非日常の地で暮らしていて,少しずつ起きていた内…