細谷功[2007]地頭力を鍛える-問題解決に活かす「フェルミ推定」

【一言でいうと】
人の頭の良さを,知識,対人感性力,地頭力の3つの軸で切り,地頭力を鍛える具体的方法を「フェルミ推定」を解く上で必要な能力に分解して解説した本.

【引用】
p.25 地頭力に固有の三つの思考力
・結論から考える仮説思考力
・全体から考えるフレームワーク思考力
・単純に考える抽象化思考力

p.37 これまでは知識の深さとバランスで知的能力が語られた
T字型人間などの表現は知識の深さによる分類だ.しかし,知識そのものは手段である.必要なスキルセットは知識から,地頭力に移ってきている.

p.101 「自分」からではなく「相手」から考える仮説思考力
プレゼンテーションをする際には
・この報告が相手にとってどういう意味があるのか
・相手にどう行動してほしいか
という目的を,議題(自分が話したいこと)を確認する前に話すべき.
相手の立場でコミュニケーションすることは,できている人でも自分の十分の一程度しか相手のことを考えられていない.

p.118 仮説思考の目的は,仮説を進化させていくこと

p. 128 個人の相対座標の違いを知るトレーニン
個人間の前提の違いを意識するために,二人一組になって,説明役だけが地図をもち,聞き役に口頭で説明する
吉田たかよし『できる人は地図思考』

p.130 会議はまずお互いの座標系を合わせるところからはじまる
・全体スケジュール
・会議の目的
・前回のおさらい

p. 152 全体のパフォーマンスはボトルネックで決まる
全体パフォーマンスの精度,アウトプットの質や量はボトルネックのパフォーマンスで決まる.

p.168 枝葉であるかどうかは,最終目的に対しての合致性から決まる

p.171 30秒チェック
作成したドキュメントを30秒で説明できれば,本質を理解している.
自身を30秒で表現するトレーニングも有効

p.177 抽象化能力の高い人はたとえ話がうまい
説明したい内容と共通の要素を持ち
卑近な事象を例に出すこと

p.208 エレベーターテストも結論から,全体から,単純に

p.213 キラーチャート
プロジェクトの概念や,分析結果等の必要事項や重要な断面を説明できる概念図.一枚の絵で対象とするものすべてを説明できることが求められる.