当たり前の怖さは気付かないところ

当たり前という状態は,バイアス,先入観,慣れという状態と同じ危険性がある。それは当たり前化してしまったものが,当たり前になっていると気付けないことだ。

慣れる,当たり前になるということは物事を処理するコストを減らす,ストレスを減らすという点においてはすぐれた仕組みだ。だが,それが気づきのアンテナの感度を鈍らせるという副作用ももたらす。たとえば自分の場合,会社で工場の中ばかりの改善に携わっていると,工場に入ってくるまでのサプライチェーンやオフィスでの情報の流れにまで目がいかなくなってしまっていた。
当たり前の恩恵を受けつつ,副作用を減らすためには,「当たり前の怖さ」に陥っていないかということを当たり前のようにいつも考える習慣をつけることが有効ではないか。慣れや先入観に気づくきっかけを当たり前に持ち続けられるように心がけたい。