Vulcanusでしたこと(DO)

まず8月は現場で実際に働いてみた。5Sや見える化の不足部分の改善プロセスを考えつつ,週一回のミーティングンをオーガナイズした。10月の中間報告会までは,パレットセットアップ部門の細かい改善に終始した。実際には,目的とそれを達成するための道筋を自分で設定せねばならなかったがそれをうまく見つけられなかった。上司に放置されていることに対して自らアクションを起こすことができずに,ただ考えもせず悩んでいた。
現場を知ることの大切さ,頭で考えていることと現実の相違を体感した。

中間報告会を経て,自分の頭で考えることの大切さを思い出し,行動の優先順位を付け,価値付加プロセスのボトルネックである機械加工プロセスの改善に携わらせてもらえるよう上司に交渉し,認められた。そこで,週に1回のワークショップをオーガナイズするタスクを与えられるが,忙しい現場の人やグループリーダーをまとめる際に,自分の影響力の無さを痛感した。結局上司からの働きかけ無しにワークショップを組織できなかった。

年明けにかけて,工場内のモノの流れをやっと把握した。そして,改善すべき課題を列挙し,自分で考えた優先順位をつけて,上司に提案。だが,具体的アクションを起こさせるまでには至らず。自分の「できなさ」,失敗すらできない自分の考える力と行動力の無さを痛感した。権力のない立場から人を動かせるかどうかを試みたが,全く駄目だった。

1月末に工具業者や冶具業者を呼んで工場内でワークショップを行い,現状の把握と課題の抽出を行った。これは,自分が考えていたまずすべきこと,「現状の把握」と一致する行動だが,自分の提案がこの行動を引き出したわけではなかった。また,上司の指示でワークショップのお手伝いをしたが,実質的には雑用程度の役割しか果たせなかった。自分の中で思い描いていた行動の順序と上司のそれがほぼ一致していた。具体的な内容には踏み込めていなかった点が反省だが,行動のプロセスに対する理解はある程度できていると確認。これは,事前に上司と十分なコミュニケーションを図れていれば,会社として素早く行動に移せたことを意味し,自分のコミュニケーション能力の無さ(わかったふりをする癖の弊害)を痛感。

1月中旬から組み立て工場にて量産機のライン設計・立ち上げに携わることに。ここで,親切な上司に巡り合う。具体的課題があるので,今まで以上に頭を使った。また,上司とも密にコミュニケーションをとれるので,不安なく働くことができた。具体的目標を与えられた時には,働くことができると思っていたが,ライン立ち上げの際に考慮すべき事柄を見落とすなど,想定力と強度計算などの学力の不足を感じた。新しい上司とは生きかえりの車の中で十分にコミュニケーションがとれるので,問題ない.ラインの立ち上げは,実際の作業をよく観察し,机上の空論に終わらせないことが重要.一度プランをしっかりと立ててしまえば,あとはルーティンワークになる.

2月中旬に,顧客への提案のために新規マシンのライン設計を行う.まず,設計図をツリー化して,それぞれのモジュールに必要な作業時間を見積もる.次に,リードタイムとタクトタイムを設定し,それに見合うキャパシティーのラインのアイデアを10個程度考える.そのなかから一番価値付加作業時間の割合が多いであろう(この評価基準があいまいだった)ものを選び,より具体的な人員配置,部品棚の配置,作業机の配置を行う.それができたら顧客に向けたプレゼン資料を作成して終了.

インターン終了の間際まで,組み立てのプランニング効率とフレキシビリティーの向上のために,工場内の生産能力に関する情報の収集を行ったが,上司にプレゼンをできる段階になる前に期限が来たため,引き継ぎをして,インターン終了.