世界を良くするための仕組み

何か今は希望に満ち溢れているのつづき。

動的で,自立分散的に問題解決を促すインセンティブを生み出すシステムについて具体的に考えてみる。
何か仕組みを作る際には,いつも何かの要因を考慮に入れ損なう。それが,クリティカルな要因に成長すると,システムは破たんする。(ネットで得た知識でしかないが)例えば,CDS(クレジットデリバティブスワップ)を取引して評価する仕組みを持たなかったことが,サブプライムローン問題の原因の一つであるように。

一旦システムが破たんすると,人々は対処法を考え,システムを作りなおす。第二次世界大戦の発生を止められなかった国際連盟の反省を踏まえて,国際連合を作ったように。一度破たんして大規模な転換を経て新しい仕組みが出来上がるのは,生命の進化を長期的に見た場合と同じではないだろうか。自然が長い間をかけて作り上げたシステムにも大規模な破たんがつきものだとすると,それを避けるすべはないのではないか。

だが,破たんが狂わせるものも多い。また破たんの間隔が大きいものほど,その影響も大きい。(あるいは大きな影響を及ぼす破たんはたまにしかやってこないのかもしれない)もし破たんを避けることができないとしたら,それを無くすのではなく,適切な大きさの破たんを適切な間隔で「変化」の枠内で収まる規模で発生させて影響を小さくするアプローチが有効なのではないか。つまり,完全なシステムは作れないという開き直りだ。

動的な仕組みを作る際には,流動性の許容度が問題になる。